どうやらTPM 2.0チップの有無、という単純な話でもないらしい。
この記事によると、Skylake以降のIntel CPUではCPU自体にTPM相当の機能が含まれているので、BIOSの設定画面で有効にすればTPM 2.0対応になるはずだ、とのことだ。
確かにSkylake世代の一番安価だったH110チップセットのホームページを見ると、
インテル® プラットフォーム・トラスト・テクノロジー (インテル® PTT) | はい |
となっており、これならばBIOS設定さえできればTPM2.0対応になり、Windows 11へもアップグレードできそうだ。
しかし、同世代のモバイル向けのチップセットのホームページを見ると、そもそもこの項目がないので、おそらくモバイル向けCPUの場合は別途TPMチップが搭載されていないとやはりWindows 11にはアップグレードできなさそうだ。
もっと最近のモバイルチップセットで見てみると、400シリーズの場合はPTTなし、500シリーズからPTTあり、ということのようだ。
さらにMicrosoftではWindows 11にアップグレードできるCPU一覧を公開しており、Coreシリーズであればi(3,5,7,9)-8xxxx以降のものしかなさそうなので、それ以前のCPUはPTTがあってもWindows 11にはアップグレードできない、ということになる。
結局、Intel CPU搭載PCの場合は、
・第8世代(Coffee Lake)以降のCPUでBIOSからPTTもしくは別付のTPM 2.0チップが有効にできる場合
のみWindows 11にアップグレードできることになる。Coffee Lake世代が出たのが2018年なので、それ以前のCPUが搭載されたPCは全部ばっさりと切り捨てることになる。それにしてもTPMを必須にすることで何を目論んでいるのだろうか。
ちなみに先日書いた、2018年のPCでもアップグレード不可判定だった、というのはLegacy BIOSを有効にしていたためにPTTを有効にできていなかったことが原因であることが分かったため、Legacy BIOSを無効、PTTを有効にしたところ、Windows 11アップグレード可能という判定に変わった。